しじみが作る健康血液(しじみと血液の関係性)

しじみと血液は好相性

古くから疲労回復や二日酔いに効果があることで親しまれているしじみですが、実は私たちの体に流れる血液の機能を正常に保つのにも役立つ食品なのを知っていますか?
特に貧血に対して効果が大きく、それ以外にも血液に様々な良い効果をもたらします。
今回は、しじみと血液の関係についてお話します。

血液とは

血液は主に全身に酸素や栄養素を送り届け、二酸化炭素や老廃物を回収する液体です。
また体温や全身の細胞の浸透圧の調整、各種ホルモンの運搬、外傷を負った時に傷の修復やウィルスの浸入を阻止する抗体の運搬を行います。
体重で血液の占める割合は8%で、1kgあたり80ml存在します。

血液の構成

血液は主に4つの成分で成り立っています。
(1)赤血球
(2)白血球
(3)血小板
(4)血漿
45%が赤血球・白血球・血小板の細胞成分、残り55%が血漿成分です。

赤血球

血液の細胞成分の内で96%を占めるのが赤血球で、1?あたり男性で500万個、女性で450万個も存在します。
主成分であるヘモグロビンが酸素を各組織に運び、二酸化炭素などの炭酸ガスを肺に運ぶ役割を担います。
赤血球の寿命は100~120日で、毎日2000億個も生産されています。

白血球

血液の細胞成分の内、3%が白血球で、1?あたり4000~9000個存在しています。
白血球は免疫機能を担い、目的別に好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球に分かれ、それぞれ寿命が異なります。
体内に侵入した細菌やウィルス、有害物質から体を守るため、好中球などの貪食細胞と呼ばれる白血球が異物を食べたり、リンパ球などが化学物質を放出したりすることで細菌やウィルスを無害化します。

血小板

血液の細胞成分の内、1%が血小板で、1?あたり15~40万個存在します。
細胞として核を持たず、外傷の際の止血と、血管内皮細胞を正常に維持する作用を担います。
血小板の寿命は8~12日です。

血液の細胞成分はリンパ球を除き、脊髄にある全ての血液の細胞成分の源となる造血幹細胞で生産され、寿命を迎えた細胞成分は主に脾臓で分解されます。

血漿

血漿はたんぱく質、ブドウ糖、コレステロール、ホルモン、ビタミン、ミネラルなどを含む液体で、その90%は水分です。
たんぱく質は物質の運搬を担うアルブミン、抗体を運搬する免疫グロブリン、血液凝固因子で構成されています。
血漿は栄養や身体の恒常性を保つ物質を運搬し、老廃物を回収すると共に、水分や身体の浸透圧を調整する役割を担います。

しじみの栄養素と血液

しじみは血液と関係の深い栄養素の含有量が豊富で、しじみの摂取を習慣づけることで血液の働きを正常に保つことができます。
しじみは血液に対し以下の効果を発揮します。
(1)造血作用
(2)血漿の正常化

造血作用

血液の細胞成分の内、96%が赤血球ですが、しじみはこの赤血球の主成分であるヘモグロビンの合成に必要な鉄、たんぱく質、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12を含有し、特に鉄分とビタミンB12が豊富です。

鉄は酸素を運ぶ際に必要な必須ミネラルで、鉄がなければヘモグロビンは合成できません。
鉄は必須ミネラルのなかでも体内への吸収が難しいミネラルで、動物に多いヘム鉄と、植物に多い非ヘム鉄に大別され、しじみの鉄はヘム鉄に属します。
植物性の非ヘム鉄は吸収率が5%未満なのに対し、ヘム鉄は15~30%と3~6倍も吸収率が高いのです。
しじみは可食部100gあたり5.3mgも含有し、これは成人が1日に必要な摂取基準の70%に相当します。

ビタミンB12

造血幹細胞は血液の細胞成分を生み出すため、毎日激しい細胞分裂を繰り返しています。
細胞分裂にはDNAの正常な複写が必要で、ビタミンB12と葉酸、そして必須ミネラルの亜鉛の働きが必要です。
ビタミンB12や葉酸が不足すると、造血幹細胞の遺伝情報が正確に複製されず、赤血球が巨大化して酸素を十分に運搬できないため貧血状態になる巨赤芽球性貧血症を発症します。
しじみはビタミンB12が特に豊富で、しじみのみそ汁1杯(殻つきのしじみ80g)で一日に必要な摂取量を十分にまかなえます。
また亜鉛も豊富に含有し、可食部100gあたり2.1mg含有し、一日に必要な摂取基準の30%に相当します。

血漿機能の正常化

栄養素などの運搬を行うアルブミンや、抗体の運搬を行う免疫グロブリンは肝臓で生産されます。
肝機能が低下するとアルブミンや免疫グロブリンの生産力が低下するため、栄養失調や免疫力の低下を引き起こします。
また、アルブミンの合成はLDLコレステロールの合成を伴います。
LDLコレステロールは悪玉コレステロールと呼ばれていますが、細胞をウィルスから守る細胞壁を構成する重要な成分のため、LDLコレステロールの運搬もスムーズに行われる必要があります。
しじみはこれらの機能を正常にするオルニチンとビタミンEが豊富です。

オルニチン

しじみは肝機能を高めるオルニチンを豊富に含有します。
肝臓は体中に発生した有毒なアンモニアを血液で回収し、尿素回路で無害な尿素に代謝する役割があります。
しかし、肝機能が衰えると回収したアンモニアの処理が間に合わず、さらに肝機能が低下するという悪循環に陥ります。
オルニチンは尿素回路を機能させるために必要不可欠な栄養素で、オルニチンを摂取することでアンモニアの処理能力を高め、肝機能を改善し、血漿成分の合成を正常化することができます。

ビタミンE

しじみが豊富に含有するビタミンEは、血漿中のLDLコレステロールの運搬をスムーズにする効果があります。
ビタミンEは脂溶性の抗酸化物質で、血液で運ばれるLDLコレステロールが途中で酸化されるのを防ぐことでサラサラの血液を保つとともに、LDLコレステロールが血管に付着して動脈硬化を引き起こすリスクを軽減します。

まとめ

血液は酸素や栄養素を各組織に届け、炭酸ガスや老廃物を回収するとともに、ウィルスや細菌から体を守るなど、身体の恒常性を正常に保つために必要不可欠な組織です。
血液は赤血球、白血球、血小板からなる細胞成分と、栄養などの成分を運ぶ血漿で構成され、細胞成分を作る造血幹細胞が毎日激しい細胞分裂を繰り返しているため、十分な栄養を補給する必要があります。
しじみは細胞成分の96%を構成する赤血球のヘモグロビンの合成に必要な鉄やたんぱく質をはじめ、DNAの複製で補酵素として働くビタミンB12、葉酸、ビタミンB6、そして必須ミネラルの亜鉛が豊富です。
また、血漿成分は肝臓で合成されるため、しじみが豊富に含有するオルニチンが肝機能を高め、抗酸化物質のビタインEがサラサラの血液を保つ役割を果たすことで、血漿の機能を正常に保つことができます。
毎日のしじみの摂取が、毎日生産される血液を正常化し健康を保つことができます。
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