しじみで体をデトックス(しじみで期待される解毒効果)

しじみで体の毒素を排除

みなさんは、デトックスという言葉をご存知ですか?
現代社会は、排気ガスをはじめとした化学合成物質に囲まれて生活しています。
また、水質汚染や土壌汚染にさらされた動植物を知らず知らずに食べていたりします。
特に食物連鎖では、上位の動物ほど有毒物質を溜めていることが多く、食物検査に合格した食品であったとしても、僅かに有害物質を含んでいる場合もあります。
それらの有害物質は、徐々に食物連鎖の頂点である私たちの体内に長期間をかけて蓄積され、将来体の変調の原因になるかもしれません。
デトックスとは体に溜まった毒素や老廃物を体外に排出し、健康な体を維持する行為です。
実は、しじみは体のデトックス効果を高める栄養素を豊富に含有しています。
今回は、しじみのデトックス効果についてお話します。

現代社会は有害物質に囲まれている

私たち現代社会は便利になる一方で、否応なく有害物質を体内に取り込む機会も多くなっています。
例えば、アルミホイルは調理などで大変便利ですが、その成分のアルミニウムはアルツハイマーや環境ホルモン※1の原因物質としても知られています。
また、嗜好品として親しまれているタバコにはヒ素やカドミウムなど人外に有害な物質が含まれ、喫煙者はもとより、その副流煙は吸わない人にも害を及ぼします。

※1、内分泌かく乱物質とも呼ばれる。
生体のホルモン作用に影響し、有害な影響を引き起こす物質。
代表例はダイオキシンなど。

肝臓は解毒を処理する化学工場

これらの有害物質を、一気に致死量摂取しない限り、人間の体はある程度の毒に耐えることができます。
実は私たちの体には、食物や呼吸から入ってくる有害物質を無毒化し、排泄する器官が存在します。
それが「生体の化学工場」と呼ばれる肝臓です。

肝臓の役割とは

肝臓は成人であれば1.2~1.5kgほどの臓器ですが、その中では2000種類以上もの酵素が働いています。
酵素は基本的に1種類につき1つの反応しかしないため、単純に計算しても肝臓には2000種類も機能があることになります。
肝臓の働きは様々ですが、主な機能は血液で運ばれてくる酸素や栄養素を使い
(1)代謝:物質を他の性質を持った物質に変えること
(2)排泄:老廃物や不要なものを体外に排出すること
(3)解毒:体内で有害な物質を無毒化すること
の3つの役割を果たします。
肝臓は有害物質や体で発生した老廃物を無毒化し、体外に排泄するという重要な役割を果たす器官です。

肝臓と化学反応

肝臓が生体の化学工場と言われる所以は、酵素を用いる代謝が化学反応と同じだからです。
肝臓の酵素が行う化学反応は
(1)酸化:物質が酸素と結合すること
(2)還元:酸素が結合している物質から、酸素を分離すること
(3)加水分解:水の作用で分子が分解すること
(4)抱合:異物や生体内で生産した物質に、水と結合しやすい物質を結合すること
の4つです。

人体に有害な物質が入ってきたり、新陳代謝などで老廃物が発生したりすると、それらの物質は血液で肝臓に運ばれてきます。
肝臓では有害物質を、様々な酵素の化学反応で無害な物質に代謝し、尿や糞便として排泄します。
また、化学反応で無毒化できない重金属などは、肝臓で生産する胆汁やグルタチオンと呼ばれる非タンパク質のトリペプチド※2が絡めとり、糞便とともに排泄します。
※2、トリペプチドとは3つのアミノ酸が決まった形で結合した物質のこと

しかし、加齢やストレス、また生活習慣などで肝機能が衰えると、肝臓の解毒作用が衰え、重金属などは体外に排泄されず、脂肪や細胞内など体内に蓄積されます。

しじみと肝臓の解毒効果

肝臓の解毒作用の一つとして、アンモニアの無毒化があります。
アンモニアは窒素化合物の最小単位で、同じ窒素化合物であるアミノ酸やたんぱく質を分解すると発生します。
たんぱく質を摂取したり、運動や新陳代謝でたんぱく質が分解されたりすると、体内でアンモニアが生じます。
アンモニアはその分子構造の小ささから細胞壁を通過し、細胞内でエネルギーを生産するミトコンドリアの活動を阻害したり、神経細胞を麻痺させたりします。
その影響を避けるために、体内でアンモニアが発生すると、血液で肝臓に集められます。
アンモニアは肝臓にある尿素回路で無毒な尿素に代謝して、尿と共に排泄します。
そこで活躍するのが、しじみが多く含有するオルニチンです。

オルニチンがアンモニアを無毒化

オルニチンは遊離アミノ酸の一つで、肝臓でアンモニアを無毒化する尿素回路に必要不可欠な栄養素です。
オルニチンは肝臓でも生産ができますが、年齢と共にオルニチンの生産力は衰えます。
そのため尿素回路に必要なオルニチンが不足し、体内で発生したアンモニアを処理しきれなくなります。
肝臓で有害なアンモニアが処理できなくなると、肝臓の機能が低下し、他の有害物質の処理もできなくなります。

しじみはオルニチンを豊富に含有している食品です。
オルニチンを直接食物から摂取すると、腸から吸収され肝臓に運ばれ尿素回路が活性化し、アンモニアの処理がスムーズになります。
結果として肝機能が高まり、肝臓の他の解毒効果が高まります。

グルタチオンの産生

グルタチオンは肝臓で生産されるトリペプチドです。
グルタチオンは特定の重金属や有害物質に結合し(これをグルタチオン抱合と言います。
)体外に排泄する役割のある物質で、医薬品としても使用されるほど強力な解毒効果があります。
グルタチオンはグルタミン酸、グリシン、システインの3つのアミノ酸で構成されます。
しじみは旨味成分でもあるグルタミン酸が豊富で、グリシンや、システインの材料となる必須アミノ酸のシスチンも含有しています。

また、グルタチオン抱合を行うには亜鉛、セレン、ビタミンB2の作用が必要です。
しじみは、その中の亜鉛、ビタミンB2がとても豊富です。
また、肝機能が衰えると、グルタチオンの生産も減るため、しじみのオルニチンで肝機能を正常化することが、解毒にとても有効な手段となります。

まとめ

現代生活では、重金属や化学物質などの有害な物質が人体に蓄積されやすい環境にあります。
人体にはこれらの有害物質を体外に排泄するデトックスを行う器官があり、それが肝臓です。
加齢などで有害なアンモニアの処理が肝臓で低下すると、肝機能全体が衰え、デトックスが行えなくなります。
しじみのオルニチンは肝臓でアンモニアの処理を助け、肝機能を回復し、デトックス効果を高めます。
また、しじみは肝臓でデトックスを行うグルタチオンの合成に必要なグルタミン酸、グリシン、シスチンを含有します。
さらに、グルタチオンが毒物を抱合する際に作用するビタミンB2や亜鉛も豊富です。
毎日のしじみの摂取が人体の解毒効果を高め、健康な体を維持できます。
人気記事-popular column-