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しじみの健康効果(しじみに期待できる効能)

しじみは漢方でも認める健康食品

みそ汁の具材の定番として親しまれているしじみ。
よい出汁が出て美味しいばかりでなく、古くからその薬効が知られて、漢方薬の書『本草綱目』でも、食欲増進や二日酔い、解毒、黄疸などに効能があるとされています。

実際、あの小さなしじみを摂取すると、健康にどのような効果があるのでしょうか?
しじみを摂取すると、主に以下の効果が期待できます。

  • 食欲増進
  • 疲労回復
  • コレステロール抑制
  • 美肌効果
  • 神経痛の改善
  • ストレス軽減
  • 安眠効果
  • 貧血防止
  • 骨粗しょう症予防

それぞれ、しじみの栄養素がどのように関係するのか、詳しく見ていきましょう。

食欲増進

しじみは出汁を取る食材としても用いられます。
しじみは旨味成分であるアミノ酸のグルタミン酸やアスパラギン酸、そして貝類特有の旨味成分である有機酸のコハク酸が豊富です。

旨味成分は、アミノ酸や有機酸といった違う属性の成分が合わさると、相乗効果で舌がより強い旨味を感じるようになります グルタミン酸をはじめとした旨味成分は食欲を刺激し、消化を促進します。
また、旨味成分は実際の食事の量が少なくとも食後の満腹感を引き出すため、過食の予防にもなります。

疲労回復

疲労は、体内でエネルギーの生産が低下することで起こります。
体内のエネルギーの生産は肝臓で行われています。
食物で栄養素を摂取すると、小腸で吸収され、血液で肝臓に運ばれます。
肝臓には様々な酵素があり、エネルギーとなる三大栄養素の糖質、脂質、たんぱく質を代謝してエネルギーに変換します。
このエネルギー生産を担うのが、肝臓の細胞内にあるミトコンドリアです。

疲労の原因はアンモニア

一方で、肝臓はエネルギー生産以外にも様々な役割が有り、その一つが体内で発生する有害なアンモニアの無毒化です。
アンモニアは食物でたんぱく質を消化したり、新陳代謝や運動などで体内のたんぱく質が分解されたりすると発生します。
アンモニアは非常に有害な物質で、神経細胞を麻痺させたり、ミトコンドリアの活動を阻害したりします。
体内で発生したアンモニアは肝臓に運ばれ、尿素回路で無害な尿素に代謝され、尿とともに排泄されます。
しかし、肝臓の機能が衰えると、アンモニアの処理が間に合わなくなり、肝臓にアンモニアが充満し、エネルギーを生産するミトコンドリアの活動が低下します。
これが、疲労の原因です。

オルニチンがアンモニアの無毒化を促進

アンモニアの代謝で必要不可欠なのが、しじみが豊富に含有するオルニチンです。
オルニチンはアンモニアを代謝する尿素回路を活性化し、アンモニアの無毒化を促進します。
その結果、肝細胞内のミトコンドリアの活動が活性化し、エネルギーの生産が改善します。
また、栄養素のエネルギー代謝には、しじみが多く含有するビタミンB群が必要不可欠です。

しじみは、主に脂質の代謝に補酵素として作用するビタミンB2や、三大栄養素の代謝に作用するビタミンB6、ナイアシンを含有します。
オルニチンやビタミンB群により、肝臓でのエネルギー生産が活性化し、疲労が回復します。

動脈硬化予防にはコレステロールの抑制が必要

コレステロールとは中性脂肪のことを指しますが、私たちが普段気にしているのは血液に流れるLDLコレステロールです。
LDLコレステロールは別名「悪玉コレステロール」と呼ばれていますが、細胞内の物質をウィルスや有害物質から守る細胞壁の構成物質として必要不可欠な成分です。
LDLコレステロールが問題なのは、過剰に分泌されると血管内に付着して血栓を作り、動脈硬化の原因になるためです。
動脈硬化を予防するには、LDLコレステロールの分泌を抑制する必要があります。

LDLコレステロールと肝臓の働き

LDLコレステロールの生産は肝臓で行われます。
肝臓は、三大栄養素をエネルギーに代謝しますが、一方で三大栄養素を脂肪に代謝して蓄える役割もあります。
LDLコレステロールはこの脂肪をもとに生産されます。
過食などで栄養素を過剰に摂取すると、エネルギーに使われなかった分は脂肪に代謝されます。
肝臓で脂肪が増えると、LDLコレステロールの分泌量も増えるので、動脈硬化のリスクが高まります。
また、加齢やストレスなどで肝臓の機能が低下すると、エネルギーの生産力も低下するので、余計にLDLコレステロールが生産されます。

しじみとコレステロール

しじみのオルニチンはアンモニアの無毒化を促進し、肝臓でエネルギーを生産するミトコンドリアを活性化させるので、肝臓の脂肪の蓄積を抑制します。
また、しじみに豊富なビタミンB群が、エネルギー代謝を促進します。
さらに、しじみは抗酸化物質として作用するビタミンEが豊富です。
ビタミンEは、肝臓の脂肪の酸化を防ぎ、脂肪をエネルギーに代謝しやすい状態に保つため、LDLコレステロールの分泌を低下させる効果があります。

美肌効果

私たちの皮膚や髪の毛は、ケラチンと呼ばれる硫黄を含んだたんぱく質でできています。

しじみにはケラチンの合成に必要な成分が豊富

このケラチンの合成に必要なのが含硫アミノ酸である必須アミノ酸のメチオニンや、非必須アミノ酸のシステインです。
しじみのたんぱく質は、メチオニンやシステインが豊富です。
そして、含硫アミノ酸の代謝は肝臓で行われ、しじみに豊富なビタミンB6、ビタミンB12、葉酸の作用が必要不可欠です。

また、美肌を保つには新陳代謝が必要で、細胞分裂を促進するしじみに豊富な必須ミネラルの亜鉛も必要です。

さらに、細胞分裂には成長ホルモンの分泌が必要ですが、成長ホルモンの分泌は加齢と共に低下し、老化や肌荒れの原因となります。

しじみのオルニチンは成長ホルモンの誘導体として作用し、加齢と共に減少する成長ホルモンの分泌を促進するので、肌の新陳代謝が活性化し、美肌効果を発揮します。

神経痛の改善

神経痛は、末梢神経が何らかの原因で刺激されて起こる痛みです。
しじみは別名「神経のビタミン」と呼ばれるビタミンB12が豊富です。
ビタミンB12は、神経細胞の修復や再生に必要な栄養素で、末梢神経の機能を正常に保つ作用があります。
肩こりや腰痛などの神経痛は、神経細胞が損傷していることが原因の場合もあり、しじみに豊富なビタミンB12を摂取することで、神経細胞の修復が進み、神経痛が改善します。

成分含有量

可食部100gあたり62.4μgも含有し、これは1日に必要な摂取基準の実に3,120%に相当します。

ストレス軽減

ストレスは、未知のものや将来に対する心の不安や恐怖感から引き起こされる心のプレッシャーです。
また、人はストレスを感じると眠れなくなり、肉体的な疲労や精神的な苦痛を伴います。

ストレスを感じると脳内ホルモンが分泌される

人はストレスを感じると、興奮性の脳内ホルモンであるドーパミンやノルアドレナリンなどを分泌し、心の安定を図ろうとします。
しかし、興奮性の脳内ホルモンが分泌され続けると、肉体的にも精神的にも常にハイテンションな状態になり、脳内ホルモンが枯渇した際には反動でうつ病などを発生します。

この興奮性の脳内ホルモンの分泌を抑え、心を鎮静化する脳内ホルモンが、別名「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンです。
セロトニンは不規則な生活や睡眠不足によって生産量が減少します。
セロトニンの生産には、しじみに豊富な必須アミノ酸のトリプトファンとビタミンB6が必要です。
しじみの栄養素でセロトニンが多く分泌されると、心が穏やかになり、落ち着いて行動ができるようになります。

安眠効果

また、セロトニンは入眠を促すメラトニンと表裏一体の関係にあります。
セロトニンの生産が減少すると、メラトニンの量も減少するので寝つきが悪くなります。
このメラトニンの調整を行うのが、しじみに豊富なビタミンB12です。
しじみでビタミンB12を摂取すると、メラトニンの分泌を促し、寝つきが良くなります。

貧血防止

しじみは、必須ミネラルの鉄が非常に豊富な食品です。
鉄は体内に酸素を運ぶ赤血球の主成分であるヘモグロビンの材料です。
ヘモグロビンの生産が不足すると、体に酸素が十分に運ばれないため貧血を起こします。

ヘモグロビンの合成には良質なたんぱく質、そしてビタミンB6,ビタミンB12、葉酸も必要です。
また、赤血球の生産には活発な細胞分裂が必要で、細胞分裂を促す必須ミネラルの亜鉛も必要です。
しじみはこれらの栄養素を単独で全て含有しているので、しじみを毎日身まで摂取すると貧血防止に効果を発揮します。

成分含有量

しじみは可食部100gあたり5.3mg含有し、1日に必要な摂取量の70%に相当します。

骨粗しょう症予防

カルシウムは、骨の主成分となる必須ミネラルです。
カルシウムは非常に吸収率が悪い必須ミネラルで、平均で40%しか体内に吸収されません。
一方、骨は新陳代謝で毎日合成と分解を繰り返し、その過程で分解されたカルシウムが尿や汗と共に毎日少しずつ排泄されています。
この摂取量が排泄量を下回ると、徐々に体内のカルシウムが減少し、骨が脆くなる骨粗しょう症に発展します。

食材とカルシウムの吸収

食材に含まれるカルシウムは、カルシウム単体で存在していません。
カルシウムが多いとされる代表的な食材の牛乳がリン酸カルシウム、ほうれん草ではシュウ酸カルシウムの状態で存在しています。
これらカルシウムは体内での吸収が悪く、胃酸で分解されイオン化しても、小腸にたどり着く前に再びリンやシュウ酸と結合してしまいます。
他の分子と結合したカルシウムは、栄養を体内に取り込む腸壁の穴を通過できないため、小腸を通過し糞便と共に排泄されます。

しじみのカルシウム

一方、しじみのカルシウムは炭酸カルシウムです。
胃酸でカルシウムと空気の二酸化炭素に分解されるので、イオン化したカルシウム単体で小腸にたどり着く可能性が高まります。
イオン化したカルシウムは腸壁の穴を通過できるので、しじみのカルシウムは吸収率が高いのです。
しじみは骨の主成分であるカルシウムが豊富な食品です。
しじみは可食部100gあたり130mg含有し、1日に必要な摂取基準の18.6%に相当します。
しじみのように吸収率の高いカルシウムを摂取することで、骨粗しょう症を予防できます。

まとめ

しじみは漢方薬の書『本草綱目』でも薬効が記されるほど、古くから健康食品として知られています。
しじみは肝機能を向上させるオルニチンや、肝臓でエネルギー代謝に関わるビタミンB群が豊富なため、肝臓の機能である疲労回復やコレステロールの生産抑制、美肌などに効果があります。

しじみの含有量が飛びぬけて高いビタミンB12は神経痛に効果があり、さらにトリプトファンやビタミンB6が作用することでストレス軽減や、安眠効果をもたらします。
他にも、しじみは鉄が豊富なので貧血予防の効果があり、さらにしじみのカルシウムは吸収率の高い炭酸カルシウムなので骨粗しょう症の予防に効果を発揮します。

小さいながらも、しじみは非常に多くの健康効果をもたらす優良食品です。

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