美肌の島根県民としじみの関係(美肌人口の高い島根県としじみ)

島根県は美肌としじみで日本一

出雲大社や宍道湖、国宝の松江城、世界遺産の石見銀山がありながら、全国的に地味でいまいち知名度が無いと言われる島根県。
しかし健康面では、県民の美肌ランキングで4年連続堂々全国1位の栄誉に輝く「美肌県」です。
さらに、しじみの漁獲量でも連続全国1位という誇らしい業績を残しています。
島根県民の美肌の秘訣と、しじみには何か深い関係がありそうです。
今回は、島根県民の美肌としじみの関係をお話します。

島根県は美肌県

大手化粧品会社が実施している「日本美肌グランプリ」で、島根県は平成24年から連続4年1位を獲得した美肌県です。
美肌ランキングの上位には石川県や秋田県など、島根県と同じく雨が多く、日照時間が短い日本海側が上位を占めます。
お肌には乾燥や紫外線が大敵なので、気候や風土が大きく関係するのは分かりますが、島根県の場合は、平成26年度の6項目ある審査基準で
角質細胞が整っている 1位
肌が潤っている 2位
シワができにくい 2位
シミができにくい 3位
と、必ずしも気候だけとは言えない項目で上位に来ています。
これは食生活と何やら関係がありそうです。

島根県はしじみの漁獲量日本一

一方、日本海側に面し、山を背にした島根県は非常に漁業が盛んな地域です。
平成25年の統計では私たちにとって身近な魚であるアジの漁獲量は全国1位で、毎年長崎県と上位を争っています。
他にも様々な海の幸が水揚げされ、海の幸が豊富な土地柄です。
実はしじみの漁獲量も、島根県は日本一なのです。

平成27年度における、しじみの年間漁獲量のベスト3は
順位 都道府県 漁獲量
1位 島根県

4,006t

2位 青森県

3,571t

3位 北海道

868t

全国合計

9,819t

僅差で青森県を下し、1位を獲得しています。
島根県だけで、全国の国産しじみの4割を占めています。
昭和47年には、何と宍道湖だけで年間20,000tに迫る漁獲量を誇り、平成22年まで20年連続で全国1位でした。
しかし、宍道湖でしじみの餌になる植物性プラクトンが激減し、遂には最盛期の1/10にまで落ち込みました。
平成26年に漸く回復基調に乗り、全国1位に返り咲きました。
これは宍道湖の漁師たちが自らに課した、厳しい漁獲規制の賜物です。

島根県はしじみの消費量も日本一

このように、全国有数のしじみの産地である宍道湖のほとりに県庁所在地を置く島根県は、各県庁所在地における1世帯(2人以上の世帯)あたりのしじみの年間購入量も日本一です。
各都道府県別のベスト5と、全国平均を表でまとめてみました。

平成20~22年の集計
順位 都道府県 年間購入量
1位 島根県

1,792g

2位 茨城県

1,167g

3位 青森県

806g

4位 山梨県

776g

5位 秋田県

762g

全国平均

351g

島根県は2位の茨城県を遥かに引き離し、堂々の1位です。
しかも全国平均の5倍を超えるしじみを、1年間に食しています。
これだけしじみを食べていれば、しじみと美肌は何やら関係がありそうです。

しじみの美肌効果

島根県は美肌グランプリで、「角質細胞が整っている」の項目で1位です。
角質細胞とは、皮膚の表面を覆っている薄く平べったい細胞です。
細胞核を失っているので既に死んだ細胞ですが、肌を乾燥や紫外線から守り、またウィルスや有害物質の体内への侵入を防ぐ役割を果たす大切な器官です。
角質細胞の主成分は、髪の毛と同じケラチンと呼ばれる硬い繊維状のたんぱく質です。
実は、このケラチンの生産としじみは深い関係があります。

ケラチンと肝臓の関わり

ケラチンは、必須ミネラルの硫黄を含んだたんぱく質です。
ケラチンを体内で合成するには、硫黄を含む含硫アミノ酸で必須アミノ酸のメチオニンが必要です。
メチオニンは肝臓で非必須アミノ酸のシステインに代謝され、システインが2つ結合すると、ケラチンの生産に必要不可欠なアミノ酸のシスチンになります。
加齢や現代型の食生活、ストレスなどで肝機能が低下すると、含硫アミノ酸の代謝も低下します。
結果としてケラチンの合成も不十分になり、肌を守る角質細胞が不足し、肌荒れの原因となります。

しじみと肝臓の関係

しじみは、肝機能を活性化する遊離アミノ酸のオルニチンを豊富に含有した食品です。
オルニチンは、肝機能低下の原因となる有害なアンモニアの無毒化に必要不可欠な栄養素です。
加齢などで肝臓のアンモニアの処理能力が低下すると、体中から血液を通じて肝臓に集められたアンモニアの処理が間に合わなくなります。
そして、その毒素で肝臓の他の機能も低下します。
しじみのオルニチンを摂取すると、肝臓のアンモニアの無毒化が促進され、他の肝臓の機能も活性化します。
つまり、オルニチンを摂取するとケラチンの原料の代謝が促進され、角質細胞の生産が活発化し、結果として紫外線や乾燥といった美肌の大敵から肌を守れます。

オルニチンと美肌効果

角質細胞の生産には、細胞分裂を活性化する必要があります。
細胞分裂を促すには、成長ホルモンの分泌が必要不可欠です。
美肌には睡眠が大事と言われますが、成長ホルモンは睡眠中に最も多く分泌されます。
しかし、成長ホルモンの分泌も加齢と共に減少します。
オルニチンは成長ホルモンの誘導体として、成長ホルモンの分泌を促進する効果もあります。
成長ホルモンの分泌が増えると、角質細胞の生産を増やすばかりではなく、肌の保湿やシワの予防に必要なコラーゲンなどの生産も活性化し、美肌効果が高まります。

しじみの栄養素と美肌の関係

しじみはオルニチン以外にも、美肌に必要不可欠な栄養素が豊富です。
しじみの身はたんぱく質の宝庫で、角質細胞の原料となる含硫アミノ酸のメチオニンやシスチンを豊富に含有します。
また、ケラチンを合成するには、肝臓で補酵素として関わるビタミンB6、葉酸、ビタミンB12が必要不可欠です。
しじみはこれらのビタミンを含有し、その中でもビタミンB12の含有量が飛びぬけて高いのが特徴です。
何と、しじみのみそ汁1杯分(約80g)で、1日に必要な摂取量を十分にまかなえます。
更に、細胞分裂には必須ミネラルの亜鉛が必要で、しじみは可食部100gで2.1mgの亜鉛を含有し、これは1日に必要な摂取量の30%に相当する含有量です。

島根県は清酒の消費量も上位

実は、島根県は成人1人あたり1年簡に消費する清酒の量も全国4位という、全国有数のお酒が好きな県民です。
下の表は国税庁の「酒のしおり」平成26年度版で見た、成人1人当たりの清酒の消費量ランキングベスト5です。
順位 都道府県 消費量(リットル)
1位 新潟県

14.6

2位 秋田県

9.7

3位 山形県

8.7

4位 島根県

8.3

4位 福島県

8.3

4位 富山県

8.3

全国平均

5.7

一般的な清酒のアルコール度数は14~15%で、ビールの5%、ワインの6~8%に比べても非常に高い水準です。
少量のアルコールであれば、血流を良くする効果があるので美肌効果がありますが、大量のアルコールは利尿作用などで細胞内の水分不足を招き、肌の乾燥に繋がります。
それでも島根が美肌1位に輝けるのは、やはりしじみの力のおかげと言えます。
その理由をお話します。

二日酔いは美肌の大敵

アルコールは肝臓で代謝され無毒化されるのは、皆さんもご存知だと思います。
アルコールを代謝すると有害なアセトアルデヒドに代謝され、それが更に酢酸に代謝され、最終的に水と二酸化炭素となって無毒化されます。
この時に発生するアセトアルデヒドは非常に有害な物質です。
肝臓の機能のほとんどがアセトアルデヒドの無毒化に集中し、肝臓の他の機能がおろそかになります。
もちろん、肝臓の重要な機能の有害なアンモニアの処理も後回しになり、さらなる肝機能の役目であるエネルギーの生産もできなくなります。
これが二日酔いによる疲労の原因です。

更に悪いことに、アセトアルデヒドを分解する際には、肝臓で角質細胞の原料となるアミノ酸のメチオニンやシステインを大量に消費します。
これだけでも、大量のアルコールが美肌に悪いことがお分かりでしょう。

オルニチンで二日酔いを克服し美肌を実現

オルニチンはアルコールによる二日酔いの回復に、非常に効果のある栄養素です。
オルニチンで二日酔いの原因物質であるアンモニアの処理が促進されると、肝機能が回復します。
肝臓は糖質や脂質、たんぱく質を代謝してエネルギーを生産する器官でもあります。
肝臓でアンモニアが減少すると、これらの栄養素をもとにエネルギーの生産が活性化し、疲労が回復します。
疲労も美肌の大敵です。
二日酔いの疲労からいち早く回復することが、肌の健康保持に必要です。

まとめ

島根県は気候風土も美肌に合っていますが、美肌の要素では角質細胞が多かったり、しわができにくかったりなど、より身体的な機能の方が上位に来るポイントとなっています。
美肌を保つ角質細胞の主要成分はケラチンで、その主成分となるシスチンは肝臓で作られます。
しじみのオルニチンで肝機能を高めると、シスチンの合成が促進されます。
また、オルニチンは細胞分裂を促す成長ホルモンの誘導体としても作用するので、より多くの角質細胞や保湿成分のコラーゲンが合成できます 他にも、ケラチンの合成に必要なビタミンB6、葉酸、ビタミンB12、細胞分裂を促進する亜鉛も豊富です。
島根県民はしじみの消費量もダントツに1位なので、毎日のしじみの摂取が美肌をつくる一つの要因と言えるでしょう。
人気記事-popular column-