お酒のおつまみにしじみの醤油漬けがおすすめ

しじみでおつまみ

二日酔いに効果があるので、お酒の後にしじみのみそ汁を摂る方も多いでしょう。
どうせなら、お酒のおつまみとしてしじみの料理を試してみてはいかがでしょうか?
しじみのおつまみというと、佃煮やしぐれ煮が思い出されますが、香辛料が効いたピリッと辛いものの方がお酒のお供としては最適です。
そこでお薦めしたいのが、台湾でもっともポピュラーなおつまみの「しじみの醤油漬け」です。
今回は、しじみの醤油漬けのレシピとお酒の関係についてお話します。

しじみの醤油漬けは台湾の定番おつまみ

台湾では「鹹蜆仔(シェンシェンズ)」と呼ばれるシジミの醤油漬けは、料理の前菜や屋台料理、お酒のおつまみとして幅広く食される伝統料理です。
台湾ではしじみをよく冷やした後に、合わせ調味料とアルコール度数の強い酒で漬け込む調理法もあります。
しかし、しじみをはじめとした貝類には、食中毒の原因となるノロウィルスが潜んでいる可能性も否定できないため、加熱処理が必要です。
今回は、加熱処理をするしじみの醤油漬けのレシピをご紹介します。

台湾風しじみの醤油漬けの材料

材料
しじみ 100g
水 150cc

調味料
にんにく 1片
生姜 2スライス 
鷹の爪 1本
八角 1片
醤油 大さじ2杯
酒 大さじ1杯 
砂糖 小さじ1/2

台湾風しじみの醤油漬けの作り方

(1)しじみをよく洗い、砂抜きします。
(2)冷水150ccにしじみを入れ、ゆっくりと湯煎し、殻が少し開き始めたら火を止めます。
(3)にんにく、生姜、八角(お好みで)、鷹の爪は細かく刻み、醤油、酒、砂糖で合わせ調味料を作ります。
(4)しじみを取り出し、殻が開いていない死んだしじみを選別し、合わせ調味料に混ぜ合わせます。
 この時、煮汁を適量入れるとコクが出ます。
(5)ラップをして冷蔵庫で一晩置くと完成です。

しじみの醤油漬けはお酒に合う

実は醤油漬けは、単におつまみとして美味しいばかりではなく、二日酔い対策にも非常に相性がよいです。
もちろん、しじみ自体に二日酔い防止の効果があるからではありません。
しじみの醤油漬けに使われているにんにくにも、その秘密があります。
まずは、二日酔いのメカニズムについて見てみましょう。

肝臓とアルコールの代謝の仕組み

アルコールを摂取すると、胃や小腸で吸収され、血液で肝臓に運ばれます。
アルコールは人体では有害な物質と見なされるため、肝臓ではアルコールを、まずADH(アルコール脱水素酵素)でアセトアルデヒドに代謝します。
アセトアルデヒドは非常に毒性が強い物質なので、今度はALDH2(2型アルデヒド脱水素酵素)で酢酸に代謝します。
酢酸は血液に乗って肝臓を離れ、体の各臓器の細胞にあるミトコンドリアのクエン酸回路でエネルギーに代謝します。
こうしてアルコールは最終的に水と炭酸ガスとなり、無毒化され体外に排泄されます。

大量のアルコール摂取にはビタミンB1が関与

しかし、大量にお酒を飲むと、アセトアルデヒドが大量に生産され、肝臓にあるALDH2だけでは代謝しきれなくなります。
この時にALDH2の代わりに消費されるのが、ビタミンB1(チアミン)です。
ALDH2の代わりにMEOS(ミクロゾームエタノール酸化酵素)でアルコールを代謝する際に、ビタミンB1が大量に消費されます。
これにより、アセトアルデヒドはアセトインという中性物質に代謝されます。
ちなみに、このアセトインは若い人から嫌がられる不快臭「ミドル脂臭」の原因となるジアセチルの原料です。

ビタミンB1不足が二日酔いの疲労を招く

ビタミンB1は糖質をエネルギーに代謝する際に必要不可欠な栄養素です。
アルコールの大量摂取で体内のビタミンB1が不足すると、糖質がエネルギーに代謝できなくなり、糖質をエネルギー源とする脳や神経の働きが麻痺し、疲労が蓄積します。
ひどくなれば意識障害や脚気を引き起こします。

にんにくがビタミンB1の吸収を高める

しじみの醤油漬けには、にんにくが使われています。
にんにくはビタミンB1が豊富なばかりではなく、ビタミンB1の吸収を高めるアリシンを含有します。
アリシンはにんにくを切った際に、にんにくの細胞の中にあるアリインとアリナーゼという酵素が酸素と反応することで生まれる物質で、にんにく特有の臭みの原因物質です。

アリインは水溶性のビタミンB1と結合しやすく、結合すると脂溶性のアリチアミンになります。
ビタミンB1がアリチアミンになると、他の食品に含まれるビタミンB1分解酵素のチアミナーゼから分解されにくくなり、腸からの吸収率が高まります。
アリチアミンは体内に吸収されると、再びビタミンB1に戻ります。

しかし、薬味として使うにんにくに含有されるビタミンB1だけでは、大量に摂取したアルコールの分解を促進するだけのビタミンB1を摂取できません。
ビタミンB1を多く含有する食品をおつまみとしてセットすると、アルコールの分解が高まります。

ビタミンB1が多い食品は脂肪も多い

ビタミンB1を多く含有する食品の代表が、豚肉です。
おつまみとしてよく使われる、豚肉で作ったハムやベーコン、ソーセージもビタミンB1を豊富に含有します。
また、うなぎやいくら、シャケなどの魚類もビタミンB1が豊富です。
これらの食品を、しじみの醤油漬けと一緒におつまみにすると、二日酔いの疲労が軽減します。
しかし、これらの食品は脂質が多いのも事実です。

しじみは脂肪を代謝するビタミンB2が豊富

ビタミンB1が糖質をエネルギーに代謝する栄養素であるのに対し、ビタミンB2は脂質をエネルギーに代謝する栄養素です。
しじみはビタミンB2が豊富な食品で、可食部100gあたり0.25mgも含有します。
これは成人男子の1日に必要な摂取基準の20.8%に相当します。
また、しじみが含有するナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビチオンのビタミンB群は脂質を含む三大栄養素をエネルギーに代謝します。
脂質の多い豚肉やうなぎでビタミンB1を摂取しても、しじみを一緒に摂ると脂質の代謝が促されるので、肥満予防になります。

しじみのオルニチンで二日酔いの疲れが軽減

しじみの醤油漬けのメインは、しじみです。
しじみは、二日酔いの疲れを軽減するオルニチンが豊富です。
肝臓には様々な役割がありますが、体内で発生する有害なアンモニアの処理もその一つ。
体内に発生したアンモニアは血液で肝臓に運ばれ、肝臓にある尿素回路で無害な尿素に代謝され、尿と共に体外に排出されます。
オルニチンは、この尿素回路に必要不可欠な栄養素です。

アルコールを摂取すると、肝臓はアルコールの無毒化に集中してしまいます。
それに伴い、肝臓の重量な役割であるアンモニアの無毒化の機能も低下します。
一方、体中に発生するアンモニアは肝臓に集められるので、肝臓に有害なアンモニアが充満し、肝臓の機能が更に麻痺してしまいます。
肝臓は栄養素をエネルギーに代謝する器官でもあるので、エネルギーが生産されなくなります。
これが二日酔いによる疲労の原因です。

しじみでオルニチンを摂取すると、尿素回路が活性化し、アンモニアの処理が高まります。
肝臓のアンモニアが減ると、エネルギーの生産が活性化し、全体の肝機能が高まります。
これにより、アルコールの代謝機能も早まるので、二日酔いの疲れが軽減できます。

まとめ

お酒のおつまみにしじみを使うと、オルニチンの効果で二日酔いの疲れが軽減します。
今回ご紹介した「しじみの醤油漬け」には、にんにくが使われており、糖質の代謝に不可欠なビタミンB1の吸収を高めるアリシンを含有しています。
ビタミンB1は大量にアルコールを摂取した時に肝臓で大量に消費され、糖質をエネルギーに代謝できなくなるので二日酔いの疲れの原因となります。
しじみの醤油漬けと、酒の肴にビタミンB1が豊富な豚肉や魚類の料理を一品加えることで、アルコールの代謝が早まり、二日酔いの疲れをさらに軽減できます。
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