しじみとウコンで二日酔い回避(しじみとウコンを摂取)

二日酔い対策でしじみとウコンを一緒に摂取

しじみは二日酔いに効果があるとされ、古くから親しまれている食材です。
一方で昨今は二日酔いを回避するために、お酒を飲む前にウコンのサプリを愛用する方も増えています。
しじみとウコンでは、二日酔い対策でどのような違いがあるのでしょうか?
また、しじみとウコンを摂取すると、他に何か良い効果があるのでしょうか?
今回は、しじみとウコンを一緒に摂取した時の効果についてお話します。

ウコンとは

ウコンはショウガ科ウコン属の多年草で、私たちが食材として扱うのはその茎根の部分です。
カレーを黄色く着色する香辛料のターメリックがウコンの英語名で、日本ではタクワンの着色にも使われます。
ウコンは古くから薬効が知られており、中国の漢方薬の書『本草綱目』では「血液や産後の敗血、心臓や腹の痛みを治し、解毒効果がある」と記されています。

ウコンの栄養素

私たちがウコンと呼ぶのは茎根の部分なので、三大栄養素ではでんぷんの炭水化物が非常に多く、可食部100gあたり約67gも含有します。
ビタミン類ではビタミンB群、ビタミンE、ビタミンKが豊富です。
また可食部100gあたりに含有する必須ミネラルも下記の表が示す通り、種類も量も豊富で、特に鉄とマンガンの量が飛びぬけて高いのが特徴です。
必須ミネラル 含有量 摂取基準 割合
ナトリウム

27mg

8,000mg

0.3%

カリウム

2,080mg

3,000mg

69.3%

カルシウム

168mg

650mg

25.8%

マグネシウム

208mg

370mg

56.2%

リン

299mg

1,000mg

29.9%

55mg

7.5mg

733.3%

亜鉛

4.5mg

10mg

45.0%

1.3mg

1mg

130.0%

マンガン

19.8mg

4mg

495.0%

セレン

6.2μg

25μg

24.8%

※摂取基準と割合は成人男子30~49才を基準に算出
そして、ウコンを代表する栄養素として有名なのが、その成分の5%を占めるクルクミンです。

クルクミンとは

クルクミンはウコンの黄色い色素成分で、抗酸化物質のポリフェノールの一種です。
水には殆ど溶けない難溶性ですが、油分やアルコールにはよく溶ける性質があります。
また、可視光や紫外線、弱アルカリにさらされると分解されます。
巷で噂されるウコンの効果とは、大抵このクルクミンの作用を言います。

しじみとウコンの二日酔い対策

しじみもウコンも二日酔い対策に効果を発揮しますが、一緒に摂取するとアルコールに対しどのような作用をもたらすのでしょうか?
しじみはオルニチン、ウコンはクルクミンが二日酔い対策の有効成分とされています。

二日酔いの原理

まずは二日酔いの原理について説明します・ アルコールは体内に入ると胃や腸で吸収され、血液を通じて肝臓で処理されます。
肝蔵ではアルコールをアルコール脱水素酵素とアセドアルデヒド脱水素酵素で代謝し、最終的に無毒な酢酸と水、二酸化酸素に分解します。
この時、肝臓は膨大なエネルギーを消費します。
そのエネルギーの供給元が肝細胞の中のミトコンドリアで、エネルギーの生産と共に大量のアンモニアも発生します。
アンモニアは人体に有害な物質で、同じく肝臓で分解されますが、アルコールを代謝している時はそちらの方に機能が集中するため、肝臓中のアンモニア濃度は高まり、エネルギーの供給元であるミトコンドリアの活動が阻害されます。
肝臓へのエネルギーの供給不足で、アルコールの代謝が遅れ、二日酔いとして症状に現れます。

オルニチンの働き

しじみに豊富なオルニチンは肝臓でのアンモニアの分解を促進する効果があり、アルコールの代謝で肝臓内に増えたアンモニアの代謝を促進します。
この働きによって肝機能を回復させることでアルコールの分解を促進させます。

クルクミンの働き

クルクミンは肝臓で生産される胆汁の分泌を促進する効果があります。
肝臓はアルコールの代謝以外にも様々な役割がありますが、アルコールの代謝を行っている間は他の機能が低下します。
胆汁は脂溶性ビタミンの吸収や、脂質の分解、肝臓で分解された不要物質の排泄など様々な役割があります。
アルコールの分解で胆汁の分泌量が減少すると、これらの機能に支障が出るため疲労が蓄積し、二日酔いになります。
ウコンのクルクミンの作用でアルコールの代謝中も胆汁の分泌が促進されると、肝機能が向上してアルコールの分解を早めます。

しじみのオルニチンも、ウコンのクルクミンも直接アルコールを代謝するわけではありませんが、間接的に肝機能を高めてアルコール代謝を早め、二日酔いを予防します。

しじみとウコンの相乗効果

しじみとウコンによる二日酔い対策の原理はご理解いただけたと思いますが、栄養豊富なこの二つの食品を一緒に摂取すると、他に良い効果は期待できるのでしょうか?
しじみは毎日の食卓でみそ汁として習慣化できますが、ウコンを使った料理はカレーやタクワンが主なのでサプリメントなら毎日摂取が可能です。
しじみとウコンを一緒に摂取すると、以下の相乗効果を発揮します。
(1)肝機能向上
(2)造血効果
(3)脳の活性化

肝機能向上

肝蔵ではしじみのオルニチンがアンモニアの代謝に、ウコンのクルクミンが胆汁の分泌促進に効果を発揮しますが、その他に豊富に含有する栄養素が肝臓で様々な作用をもたらします。
その中でも主な効果は(1)抗酸化作用と(2)肝脂肪の抑制です。

抗酸化作用

肝臓にエネルギーを供給するミトコンドリアは、エネルギーを生産する際に酸素を取り込み、その代謝の過程で活性酸素も生産してしまいます。
活性酸素は細胞内のDNAを傷つけ、脂肪を過酸化脂質に変質させるばかりではなく、ミトコンドリア自身も傷害します。
ウコンのクルクミン、しじみとウコンに豊富なビタミンEと亜鉛は、肝臓内で抗酸化物質として作用し、肝臓で発生した活性酸素の害を抑制し、肝臓の機能低下を防ぎます。

脂肪の抑制

肝臓はエネルギーの貯蔵庫として糖を貯蔵しますが、これが一定量を超えると脂肪に代謝して脂肪として蓄積します。
この脂肪が増え過ぎると脂肪肝となり、肝機能が低下し肝炎や肝硬変を発症します。
また悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールが過剰に生産されるので、動脈硬化のリスクが高まります。

ウコンのクルクミンは胆汁の分泌を促進し、脂肪の分解を行います。
また、しじみとウコンに豊富なビタミンB2は脂肪の代謝で補酵素として関わる栄養素で、脂肪をエネルギーに代謝して肝臓への脂肪の蓄積を抑制します。
さらにビタミンEはLDLコレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化を予防します。

注意点

ただし、肝臓が炎症を起こしている場合は、しじみとウコンの摂取が逆に悪影響を与えます。
しじみもウコンもミネラルの鉄が豊富で、鉄の過剰摂取は炎症を促進してしまいます。

造血効果

血液の主要成分で酸素を運搬する赤血球を構成するヘモグロビンの生産には、鉄が必要不可欠です。
鉄は身体から毎日約1mg排泄されます。
一方で、吸収率が非常に悪いミネラルで、動物性の食品が含有するヘム鉄で10~15%、植物性の食品が含有する非ヘム鉄で2~5%に過ぎません。
そのため、1日に排泄される鉄の10倍を食物で摂取する必要があります。
しじみはヘム鉄、ウコンは非ヘム鉄をそれぞれ含有し、含有量も豊富なため効率よく鉄を摂取できます。
また、ヘモグロビンの合成には補酵素として働くビタミンB6、葉酸、ビタミンB12が必要不可欠で、しじみとウコンでこれらのビタミンを摂取でき、ヘモグロビンの合成が可能となります。

脳の活性化

ウコンの精油成分にターメロンという成分があり、この物質は神経炎症を発症させるミクログリア(小謬細胞)の活性化を抑制し、脳内の神経幹細胞の増殖を促進する作用があります。
しじみが多く含有するビタミンB12は「脳内のビタミン」と呼ばれ、脳の神経細胞の再生や修復に深く関わります。
また、しじみとウコンに豊富な亜鉛は、脳内で一時的な記録の保持と大脳への記録の書き込みを行う海馬で必要不可欠な栄養素で、不足すると海馬の機能が低下して記録力が低下します。
しじみとウコンを一緒に摂取することで、脳内の神経細胞を正常に保ち、記録や学習能力も維持できます。

まとめ

しじみのオルニチンもウコンのクルクミンもアルコールの代謝に直接関わるわけではありません。
オルニチンがアンモニアの代謝、クルクミンが胆汁の分泌促進を促すことで、間接的に肝機能を向上させ、アルコールの代謝を早め二日酔いを予防します。
また、しじみとウコンを一緒に摂取すると、それぞれが持つ栄養素の相乗効果で肝機能の向上や造血効果、脳の活性化に効果を発揮します。
ただし、両者とも鉄分が豊富なため、肝臓などに炎症を発症している人は一緒に摂取することを控えた方が賢明です。
しじみもウコンも古くから薬効が知られた食品なので、あなたの健康状態に合わせて上手に活用してください。
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